5万円台からのパソコンを探す場合、Lenovoのノートパソコンがおすすめです。今回はその理由と機種について、詳しくご紹介します。
- コスパ最強のパソコンにはどのようなものがあるかを知ることができる
- 安いパソコンを選ぶ際に注意すべき点について分かる
- Lenovoのパソコンにはどのような機種があるかを詳しく知ることができる
Lenovoはどこのメーカー?
Lenovoは中国発のパソコンメーカーです。アメリカ、北京に本店を置いています。日本法人は「レノボ・ジャパン合同会社」です。
レノボは1990年以前からすでに存在し、2000年以降は世界的なパソコンメーカーとして知名度が向上し、普及しました。
2004年にIBMのPC部門を買収し、2014年もアメリカ企業であったMotorolaがレノボに買収されました。日本企業のNECと富士通のPC部門もレノボの子会社となっております。
現在もパソコンメーカーの中でシェアはトップレベルを保っています。
なぜLenovoはここまで人気・普及している?
他社のパソコンよりも安価で高性能のパソコンを長年販売し続けている点でしょう。
Lenovoの知名度が普及したてのころは、中国製であることから、情報の安全性や品質、サポートに問題があるのではないかという懸念が多くありました。
しかし、このような懸念は時間の経過により調査され、少しずつ払拭や改善がされています。
IBMの買収、Motorolaの買収、NECや富士通のパソコン部門の買収を通じ、グローバルな企業へと成長していきました。
品質は以前よりも向上し、コスパの良い製品を長年販売し続けています。
5万円台のパソコンはなぜLenovoを選ぶべきなのか?
この価格帯のパソコンは低速のCeleronプロセッサーを使用していることが多い
5万円台のパソコンと言っても、Lenovo以外で多くの選択肢があります。マウスコンピュータやHP、DELLなど、MircosoftのSurface Go 3などあります。
しかし、これらには要注意すべき点があります。
これらの多くがIntel製の低速なCeleronプロセッサーを使っているという点です。
同じような見た目のパソコンでも性能により価格にばらつきがあります。そのなかで計算処理のスピードに大きく左右されるのが、CPUという部分となります。
CPUにはグレードが存在し、Intel製のCPUのブランド名は処理速度順に、以下のような形となっています。
(低速)Celeron < Pentium < Core i3 < Core i5 < Core i7 (高速)
コストは、低速であれば安価で、高速となるほど高価です。
このIntel製のCPUはシングルコアの処理は強いのですが、並列処理は不得意です。つまり、画像処理にはかなり弱いものとなっています。(※Core i5以上は遅いけど動く程度)
すなわち、動画編集、画像編集、ゲームなどのグラフィックまわりの処理が遅くなりがちです。
せっかく新品の安いパソコンを買ったのに、結局遅すぎる性能に我慢ができず、新たなPCを買いなおす羽目になる、ということではただの安いパソコンを買っただけになってしまいます。
さらに、Intel製のCPUは自社で開発と供給を行っていることからコストが高くなっています。
そのため、遅いCPUであるCeleron自体の値段がやや高めとなってしまい、5万円台で低性能なパソコンが多く販売されてしまう傾向があります。
Lenovoは高性能・低価格・省電力なRyzenプロセッサーを使った製品が多い
LenovoであればRyzenプロセッサーを使ったパソコンが基本として販売されています。
RyzenプロセッサーはAMD製のCPUです。
IntelのCoreシリーズと同様に、Ryzenにもグレードがあります。
(低速)Athlon Silver < Athlon Gold < Ryzen3 < Ryzen5 < Ryzen7 (高速)
Intelと同じように見えますが、大きく異なる部分があります。
AMD社製のCPUはTSMCと協力して半導体を開発と供給しています。そのため、コストが比較的安くなっている特徴があります。
また、小さな半導体の開発に成功しており、低消費電力で高い性能を発揮できている点もあります。
シングルコアの性能は若干劣るものの、マルチコアでの性能は高く、並列処理(画像編集、動画編集、ゲーム)などの処理が速くなっています。
そのため、
Celeronパソコンの価格レベル=Ryzen 3または5のパソコンの価格レベル
のようになってしまっています。
Lenovoであれば、5万円台にもかかわらず、他社のCeleronパソコンよりも2~3グレード上の性能を持つパソコンを購入できます。
AMD社製とIntel社製のCPUは互換性があり、動かないソフトというのは通常心配する必要がありません。(※GPUを必須とする特殊なソフトでは確認が必要です。)
2014年ごろに私はLenovo G580というパソコンを家電量販店で新品で購入したことがありました。Core i5が搭載されたパソコンで、たしか4万円台だったのを記憶しています。
現在はCore i5のパソコンを4万円で購入することはかなり難しいです。おそらく2023年8月でいうと10万円前後だと思います。原材料高騰や輸送費、人件費上昇によるインフレの影響で価格が上昇しています。
しかし、Lenovoが選択肢として有効でしたら、今でも5万円台でCore i5に近い性能のパソコンは購入できます。
高いコストパフォーマンスを求めている方はおすすめです。
Lenovoのノートパソコンのラインナップ
ノートパソコンのラインナップは以下の通りです。
~ Lenovoのノートパソコンのラインナップ ~
- IdeaPad シリーズ(家庭用向け)
- lenovo シリーズ(家庭用向け)
- ThinkPad シリーズ(ビジネス向け)
IdeaPadシリーズとLenovoシリーズはベーシックなパソコンです。家庭用パソコンという位置付けのシリーズです。
ベーシックな高コスパのパソコンでしたら、こちらがおすすめです。
一方、トラックポイントキーボードに使い慣れているという方や耐久性を求めている方は、ThinkPadの方がおすすめです。
こちらも十分コスパは良いですが、5万円以上はします。
今回の記事の主題である、5万円台からの高コスパのパソコンを検証では、IdeaPadとLenovoシリーズを見ていきます。
IdeaPadシリーズ
IdeaPadシリーズにもさらに3つのグレードがあります。
▼IdeaPad シリーズ▼
- Slim 1 (エントリーモデル)
- Slim 3 (ミドルモデル)
- Slim 5 (ハイエンドモデル)
Slim 1シリーズが最も安価です。
【 IdeaPad Slim 1 】価格を抑えて高コスパを求めてる方はおすすめ! 【予算:5~6万円】
Slim 1はエントリーモデルという位置付けです。そのため、価格は5~6万円ほどとなっています。
- プロセッサー: Ryzen 3 3520U (2.60GHz 最大 3.50GHz)またはRyzen 5 7520U(2.80GHz 最大 4.30GHz)または Ryzen 7 5700U (1.80GHz 最大4.30GHz)
- 初期導入OS:Windows 11 Home 64 Bit
- グラフィックスカード:AMD Radeon グラフィックス または AMD Radeon 610グラフィックス)
- メモリ: 8GB LPDDR5-5500MHz(オンボード)
- ストレージ容量: 512GB PCle-NVMe Gen4 QLC
- ディスプレイ: 14インチ または 15.6インチ 1920 x 1080 FHD 光沢なし (IPS液晶 またはTN液晶)
- 内蔵カメラ:720p プライバシーシャッター付き
- ワイヤレス : Wi-Fi 6対応 (IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) 2×2 & Bluetooth®
- バッテリー:3セル リチウムイオンポリマーバッテリー 42Wh
- 電源アダプター:65W
- カラー : クラウドグレー
- Office ソフトウエア : なし または オフィス付き どちらも可
- 価格:54890円~ (税込) (オフィス付きの場合 89870円) (※2023/08/04時点)
※上記はLenovoの直販サイトから引用。ラインナップが豊富なため、詳細は商品ページの仕様をご覧ください。2023年8月現在の情報です。
- 5 〜 6万円で購入できる
- 余計な初期内蔵ソフトなく、すっきり
- 薄型軽量ボディで持ち運びはかなりしやすい
- とても安いのにスペックはこの価格帯として非常に優秀。文書作成やネットのほか、軽い画像編集や軽い動画編集、軽い3Dゲーム(Minecraft程度のローポリゲーム)も行うことができる。
- 以前は視野角が狭いTN液晶が使われていたが、今年に入ってリリースされた新たなモデルは視野角が広いIPS液晶を使用したものが登場し、ディスプレイが大幅に改善したラインナップも登場。
- USB タイプAポートが2つと、タイプCポートが1つついている
- ストレージ容量は従来のものは256GBだったが、最近512GBモデルが追加されている。
- カメラにプライバシーシャッタがついている。物理的にカメラを遮断することで、意図しない映像を映らないように遮断できる。
- 筐体がプラスティックでできており、安っぽい印象。ドラックパッドをクリックするときに若干撓(たわ)むことがある。
- キーボードは発光不可。
- TN液晶モデルの場合、特に画面を上下斜め方向から見るとネガのように変色し(特に黒色部分)、視野角がかなり狭い。(IPS液晶モデルがあるのでそちらを選ぶことをおすすめします。)
- USB-Type Cのディスプレイの外部出力機能やPD充電機能には対応していない。(ディスプレイの外部出力について、HDMI端子からできます。)
筐体がプラスチックでできており、少し安い感じはありますが、普段使いでは特に問題にはならないでしょう。
このパソコンはコストを低く抑えるためにTN液晶と呼ばれる視野角が狭い画面が長年使われてきてましたが、ようやく今年に入って、IPS液晶という視野角が広い液晶が使われるものが登場しました。
スペックに関してはこの価格帯ではかなり良く、軽い動画編集や画像編集、軽い3Dゲームであれば動かすことができます。(GPUを必要とするリアルなゲーム、多くのメモリ容量を必要とする長くて高解像度な動画編集は難しいと思います。)
ストレージは以前256GBでしたが、今年の新しいラインナップには512GBも追加されています。
高コスパを求めている方にはおすすめです。
【 IdeaPad Slim 3 】Intelプロセッサー搭載で価格を抑えて高コスパを求めてる方はおすすめ! 【予算:7~10万円】
こちらのシリーズはミドルエンドクラスという位置付けです。Core iシリーズのプロセッサーを使っているラインナップがメインとなっています。とはいえ、ほかのメーカーよりかなりコスパは高いです。
- プロセッサー: 最大インテル® Core™i5-1235U プロセッサー
- 初期導入OS:Windows 11 Home 64 Bit
- グラフィックスカード:AMD Radeon グラフィックス または AMD Radeon 610グラフィックス)
- メモリ: 8G
- ストレージ容量: SSD 256GB (PCIe NVMe/M.2)
- ディスプレイ: LEDバックライト付 14.0型 FHD IPS液晶 (1920×1080ドット、約1,677万色) 、光沢なし
- 内蔵カメラ:720p プライバシーシャッター付き
- ワイヤレス : Wi-Fi 6対応 (IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) 2×2 & Bluetooth®
- バッテリー:3セル リチウムイオンポリマーバッテリー 42Wh
- 電源アダプター:65W
- カラー : クラウドグレー
- 重量: 約 1.43kg
- バッテリー持続時間:最大約 7.9時間
- オーディオ:Dolby Atmos対応 1.5W x 2 スピーカー
- Power delivery対応、DisplayPort出力機能付きのUSB 3.2 Gen1 Type-C
- 価格:69850円~ (税込) (※2023/08/04時点)
※上記は一例の構成での仕様です。ラインナップが豊富なため、仕様や価格にばらつきがあります。正確な情報は公式の商品ページの仕様をご覧ください。2023年8月現在の情報です。
- 7 〜 10万円で購入できる
- 余計な初期内蔵ソフトなく、すっきり
- 薄型軽量ボディで持ち運びはかなりしやすい
- Intel製のCore i7が搭載されており、スペックはこの価格帯として非常に優秀。文書作成やネットのほか、画像編集や軽い動画編集、軽い3Dゲーム(Minecraft程度のローポリゲーム)も行うことができる。
- キーボードは発光可
- USB タイプAポートが2つと、タイプCポートが1つついている
- カメラにプライバシーシャッタがついている。物理的にカメラを遮断することで、意図しない映像を映らないように遮断できる。
- 筐体がプラスティックでできており、安っぽい印象。ドラックパッドをクリックしたり、キーボードをタイピングしているときに若干撓(たわ)みを感じることがある。
- SSDが256GBでのため、写真や動画を多く保存するような場合は、外付けストレージとの併用が必要になる可能性があり。
Intel製のCore i5以上の高コスパのパソコンを求めている方はSlim 370シリーズがぴったりでしょう。
【 IdeaPad Slim 5 】品質とコスパの両立を求めてる方はおすすめ! 【予算:7~11万円】
こちらのシリーズはIdeaPad Slimシリーズの中で一番高いハイエンドクラスのシリーズです。筐体がアルミでできており、品質とコスパを両立したい方にはおすすめです。
- プロセッサー:
- AMD Ryzen™ 7 7730U プロセッサー
- AMD Ryzen™5 7530U プロセッサー
- AMD Ryzen™3 7330U プロセッサー
- 初期導入OS:Windows 11 Home 64 Bit
- グラフィックスカード:AMD Radeon™ グラフィックス
- メモリ: 8GB、16GB
- ストレージ容量:
- 512GB (PCIe NVMe/M.2)
- 256GB (PCIe NVMe/M.2)
- ディスプレイ:LEDバックライト付 14.0型 FHD IPS液晶 (1920×1080ドット、約1,677万色) 、光沢なし
- 内蔵カメラ:FHD 1080pカメラ プライバシーシャッター付き
- ワイヤレス : Wi-Fi 6対応 (IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n準拠) 2×2 & Bluetooth®
- バッテリー:3セル リチウムイオンポリマーバッテリー 42Wh
- カラー : クラウドグレー
- Dolby Audio対応の正面配置スピーカー
- 耐久性:MIL-STD 810Hに準拠した日常の衝撃や衝突に耐える高い堅牢性
- 重量:
- 約1.17kg(ディスプレイが”100% sRGB” の場合)
- 約1.24kg(ディスプレイが”45% NTSC” の場合)
- 指紋認証付き電源ボタン搭載、急速充電対応、Power delivery対応、DisplayPort出力機能付きのUSB 3.2 Gen1 Type-C
- 価格:83963円~ (税込) (※2023/08/04時点)
※上記は一例の構成での仕様です。ラインナップが豊富なため、仕様や価格にばらつきがあります。正確な情報は公式の商品ページの仕様をご覧ください。2023年8月現在の情報です。
- 8 〜 11万円で購入できる。値段は少し張りますが、他社製と比べてもこのスペックではまだ安い方です。
- 余計な初期内蔵ソフトなく、すっきり
- 薄型軽量ボディで持ち運びはかなりしやすい
- スペックはこの価格帯として非常に優秀。文書作成やネットのほか、画像編集や動画編集、3Dゲーム(Minecraft程度のローポリゲーム)も行うことができる。
- 16GBのメモリを搭載したモデルもあり、それを選べばメモリ不足の心配がない
- キーボードは発光可
- USB タイプAポートが2つと、タイプCポートが1つついている
- カメラにプライバシーシャッタがついている。物理的にカメラを遮断することで、意図しない映像を映らないように遮断できる。
- 指紋認証付きの電源ボタンがあり、ログインを素早く行える
- MIL-STD 810Hに準拠した耐久性があり、筐体がアルミでしかっりしている。安っぽくない。
- スピーカーがキーボードの両脇についているので、聞こえやすい
- ディスプレイがきれい
- 安っぽくない
- IdeaPadのシリーズの中では値段が若干お高め
品質とコスパの両立を求める方はSlim 1や3ではなく、Slim 5シリーズの方がよいです。十分こちらもコスパは高いです。
Lenovoシリーズ
LenovoシリーズはIdeaPadと同じくらい高コスパで、ビジネスパソコンの位置づけとしています。
【Lenovo V15 Gen4】 ビジネス向け高コスパのパソコン 【予算:5万円~】
現在Lenovoブランドとして主に販売されているパソコンはVシリーズのみです。
- プロセッサー:
- AMD Ryzen™5 7520U
- AMD Ryzen™3 7320U
- 初期導入OS:
- Windows 11 Home 64 Bit
- Windows 11 Pro64 Bit
- グラフィックスカード:AMD Radeon™ 610M グラフィックス
- メモリ: 8GB (オンボード)
- ストレージ容量:
- 256GB (PCIe NVMe)
- ディスプレイ:LEDバックライト付 15.6型 FHD IPS液晶 (1920×1080ドット、約1,677万色、16:9) 、光沢なし
- 内蔵カメラ:FHD 1080pカメラ プライバシーシャッター付き
- ワイヤレス : Wi-Fi 6対応 & Bluetooth
- バッテリー:3セル リチウムイオンポリマーバッテリー 42Wh
- カラー : ブラック
- Dolby Audio™対応のステレオスピーカーを搭載
- 重量:
- 約約 1.65kg
- Bluetooth®とVideo-out対応のUSB Type-C、TCG V2.0準拠のセキュリティ・チップ(TPM) が重要なデータを暗号化し、マルウェアの検出も可能
- 価格:54780円~ (税込) (※2023/08/04時点)
※上記は一例の構成での仕様です。ラインナップが豊富なため、仕様や価格にばらつきがあります。正確な情報は公式の商品ページの仕様をご覧ください。2023年8月現在の情報です。
- 5万円から購入できる。かなりお手頃価格。
- 余計な初期内蔵ソフトなく、すっきり
- 薄型軽量ボディで持ち運びはしやすい
- スペックはこの価格帯として非常に優秀。文書作成やネットのほか、画像編集や動画編集、3Dゲーム(Minecraft程度のローポリゲーム)も行うことができる。
- Windows 11 Proのモデルがあり、ビジネスとして使用できる。(Winodows 11 Homeだと、リモートデスクトップが使えないなどの問題がある。)
- USB タイプAポートが2つと、タイプCポートが1つついている
- カメラにプライバシーシャッタがついている。物理的にカメラを遮断することで、意図しない映像を映らないように遮断できる。
- 指紋認証付きの電源ボタンがあり、ログインを素早く行える
- TCG V2.0準拠のセキュリティ・チップ(TPM) が重要なデータを暗号化し、マルウェアの検出も可能。セキュリティを意識して作られている。
- Dolby Atmos搭載
- ディスプレイがきれい
- セキュリティキーホールが搭載
- IdeaPadシリーズより若干重量が重い可能性
まとめ
今回は5万円台からパソコンを探す方法とLenovoでのおすすめ機種をご紹介しました。
予算が限られている中で高コスパ(低価格高性能)を追求しパソコンを探す場合はぜひこの記事を参考にしてみてください!
▼SSDとHDDの比較について詳しく知りたい方はぜひご覧ください。